私たちは、かねて懸案の生物学的製剤(以下バイオ)を、できるだけ中止する方向で診療している。製薬会社に魂を売った、バイオスターと言われる、S業偉大のT中先生、KO大学T内先生、尾張大学I先生など、サイエンスをどのように考えれらているのか全く理解できない。私は先般横浜市で開催された第60回日本リウマチ学会総会にて、下記のような演題をワークショップで発表した。
目的:RAに対する生物学的製剤(以下バイオ製剤)は、最近有効な治療法として流布されているが、医療費の圧縮は国是であり、バイオ製剤の中止寛解は重要事項である。
方法:バイオ製剤治療を最低1年継続していて、中止してBoolean解を維持している14例をバイオ中止寛解群(以下寛解群)として、寛解群と年齢・性別・罹病期間・クラス・ステージ・DAS-28(ESR)・TSS・合併症などの背景因子が有意差のないRA10例を対照群とした。両者の臨床的特徴やサイトカインプロファイルを比較検証してみた。バイオ製剤の内訳は、TNFα阻害剤が8例で、T細胞副刺激阻害剤が2例であった。
結果:寛解群は対照群に比して、有意差をもって、握力が強く、好酸球性副鼻腔炎の合併があり、抗CCP抗体低値、血清IL-10高値、血清IL-22低値であった。
結論:バイオ製剤は有効性が高いものの、経済的負担が大きいので、中止可能な症例を予知できるマーカーが必要であるため、今後も症例を蓄積して検証を続けたい。
これに対して、多くの貴重なコメントを頂いたが、他の演題は大学などの立派な施設からの発表であったが、なんら新知見はなかった。
まともに診療していないと、こんなことになるんだろうと痛感した。
バイオを離脱したいRA患者さんは是非相談にいらして欲しいです。
最近のブログ記事
entryの検索
月別ブログ記事一覧
- 2017年06月 (1)
- 2017年05月 (1)
- 2017年04月 (1)
- 2017年03月 (1)
- 2017年02月 (6)
- 2016年11月 (1)
- 2016年10月 (1)
- 2016年09月 (4)
- 2016年06月 (1)
- 2016年04月 (2)
- 2016年03月 (3)
- 2016年02月 (1)
- 2016年01月 (3)
- 2015年12月 (2)
- 2015年10月 (1)
- 2015年07月 (5)
- 2015年06月 (2)
- 2015年04月 (1)
- 2015年01月 (5)
- 2014年12月 (6)
- 2014年11月 (5)
- 2014年10月 (9)
- 2014年09月 (6)
- 2014年08月 (13)
- 2014年07月 (5)
- 2014年06月 (2)
- 2014年05月 (1)
- 2014年04月 (3)
- 2014年01月 (2)
- 2013年12月 (2)
- 2013年11月 (1)
- 2013年07月 (2)
- 2013年06月 (7)
- 2013年05月 (6)
- 2013年04月 (2)
- 2013年03月 (6)
- 2013年02月 (1)
- 2013年01月 (4)
- 2012年10月 (4)
- 2012年07月 (1)