生物学的製剤の使用と発癌リスク
2016.02.25更新
生物学的製剤(バイオ)は今や関節リウマチ(RA)に有力な治療ツールのひとつとなっている。しかし、リンパ腫の合併率が上がるのではないかと懸念されていたが、有意差は報告されていない。最近のBMJによれば、RA患者5万8967人のデータを基に、皮膚扁平上皮癌および基底細胞癌リスクを集団ベースコホート研究で検証。全生物学的製剤未治療RA患者の癌発症ハザード比は一般集団に比べて基底細胞癌で1.22(95% CI, 1.07 - 1.41)、扁平上皮癌で1.88(1.74 - 2.03)と高かった。腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬治療患者の癌発症ハザード比は、生物学製剤未治療患者に比べて基底細胞癌で1.14(0.98 - 1.33)、扁平上皮癌で1.30(1.10 - 1.55)だった。
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