クリニックBLOG

2014.12.08更新

当院に受診される患者さんで、整体で「骨盤や腰椎のゆがみ」と言われて、少しも良くならないと言われる方がいます。ご存知の通り骨盤は仙骨を中心に両腸骨、両坐骨で構成されそれぞれが関節で連結しています。
運動といっても蝶番や臼のような関節ではなく衝撃を吸収する程度の動きで主に重力や床反力に耐えています。
整体が歪みと称するのは緩みのない緊張したこれらの関節の状態を示しているのでしょうが、奇異に感じるのは、「歪んでいるからそれを矯正すれば快癒するという」本末転倒したつじつまの合わないところ(非論理的)ではないでしょうか。自己矛盾です。
例えば大腰筋の緊張と腸筋の緊張が乖離した場合、仙腸関節はずれ力が働き炎症変化に変化していくのは理解され、これを矯正するというのは馬鹿げているということで、医学的には到底容認できません。
エイヤっと捻転しても矯正なんてできるものでもなく、若干の解放感があるだけですしややもすれば障害的に働く懸念があります。
やるべきは矯正でなく緊張緩和であり、その方法は睡眠、、入浴による温熱、軽度の運動、柔軟体操、骨格筋の代謝をラッシュさせないような少量のビタミンB、CやTCA回路の正常維持に役立つと思われるクエン酸などの適量摂取などにかかっていると考えます。これを整体やマッサージで治療してもかえって悪化します。
治療として行うのでしたら理学療法や押圧法によるものでしょうが、これも一概に肯認できるものではありません。
例えば特発性脊柱側弯症が矯正で治りますかでしょうか。おそれく無理でしょう。
脊柱の偏った回旋がその原因ですから、偏って過緊張している傍脊柱筋の緊張緩和が保存的治療の主旨であり、過ぎるものが手術で回旋を矯正するというのが道理になるはずです。このように、レントゲン検査や血液検査もせずに、患者さんに断定的に治療方針を押し付ける整体・柔整が保険適法になていることが不思議でなりません。患者さんは、整体師でも先生と尊崇されており、私たちが困惑することがあります。「骨盤の歪み」や「腰椎の歪み」が、疲労骨折・圧迫骨折・リウマチ性多発性筋痛症のことがあるので、j整体や柔整でおかしいと思ったら、医療機関を受診してください。医療費抑制に有効な一手は、不合理な治療法を保険診療から排除すべきことと思います。何よりも、誤った治療で患者さんに被害が出ていることを憂慮します。

投稿者: 石田内科リウマチ科クリニック

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