年齢および性別は早期関節リウマチの赤血球沈降速度およびCRPにどのような影響を及ぼすか
2014.12.02更新
関節リウマチ(RA)の活動性の評価に、赤血球沈降速度(ESR)とCRPはともに有用な指標である。現行のRA治療ガイドラインでは、迅速な寛解を目的とする早期の積極的治療が強く重視されているため、最適な炎症の測定がますます重要になっている。両炎症マーカーはともに、年齢、性別、体格指数(BMI)と関係することが示されているが、早期RA患者において、どちらの炎症マーカーがこれらの影響を受けにくいかは不明である。年齢および性別と、早期RAにおけるこれらの急性期反応値の間には独立した関連があり、疾患活動性の指標を解釈する際には、これらの外的要因を考慮する必要がある。BMIは、疾患後期になるほど重要性が増すように思われる。しかし、これを検証したデータは意外にない。圧痛関節および腫脹関節数、全身健康状態、性別にかかわりなく、ESRおよびCRP値は年齢とともに統計学的に有意に上昇した(β-ESR=0.017、P<0.001、β-CRP=0.009、P=0.006)。さらにRA患者の年齢が10歳上昇するごとに、ESRおよびCRPの値はそれぞれ1.19倍、1.09倍上昇した。また、女性は男性に比べて平均ESR値が1.22倍高く(β=0.198、P=0.007)、男性は女性に比べてCRP値が1.20倍高かった(β=-0.182、P=0.048)。とりわけ影響が特に強かったのはESRだった。1年後には、BMIと両炎症マーカーの間に顕著な関連が見られるようになり、体重が増えるほどマーカー値が上昇した。年齢と両マーカーの間には1年後も顕著な関連が見られたが、性別はESR値とのみ関連していた。このような諸点を考慮しつつ評価すべきであることが再認識された。
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