SAPHO症候群における下顎骨のびまん性硬化性骨髄炎(DSO):抗TNF療法を用いた新規アプローチ
2014.11.09更新
生物学的製剤である抗腫瘍壊死因子(TNF)薬(エタネルセプト)で治療後、臨床的完全寛解を得た難治性びまん性硬化性骨髄炎(DSO)の臨床症例を報告があった。併せて、DSOについてシステマティックレビューを行い、治療の現状を調査した。DSOはSAPHO症候群の局所兆候と考えられており、SAPHO症候群の治療は概ね経験的治療に依存し、重症例では疾患修飾性抗リウマチ薬が使用される。抗TNF薬の使用により比較的迅速に症状を抑えることができ、効果も長期に持続する。根治的手術は疾病の自然史を考慮すると避けるべきと考えられている。 この報告において、DSO根治的手術に反対し、学際的アプローチを推奨している。しかし、日本ではSAPHO症候群に伴うDSOに対して、エタネルセプトの保険適応はない。
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