関節リウマチ(RA)における生物学的製剤(BIO)の処方および切り替えに関する混乱
2014.10.10更新
生物学的製剤(BIO)は関節リウマチ(RA)で用いられる高価な治療薬である。これらの薬剤間の切り替えは、反応が不十分であった患者や許容できない有害事象を経験した患者では頻繁に行われる。英国国立医療技術評価機構(NICE)はこれらの薬剤の逐次的処方に関する指針を示している。Midlands内のリウマチセンターがRAにおける生物学的製剤の切り替えに関するNICEの指針をどの程度順守しているかを評価すると共に、これらの薬剤のさまざまな処方パターンを分析することを試みた。RAにおける生物学的製剤の使用および処方に関する謎や差異に注目している。現在のところ、経済的圧力などの非臨床的目的による生物学的製剤の切り替えを裏付けるエビデンスはないと思われた。処方における柔軟性が奨励されるべきであり、生物学的製剤療法は、作用機序およびこれらの薬剤に対して期待される忍容性に基づいて、患者個別に設定されるべきである。今後の研究では、生物学的製剤の特定の使用順序に関するエビデンスに重点的に取り組むべきである。日本でも、BIO製剤選択および切り替えの基準やガイドラインで明確な基準はない。現状は、医師の経験則で運用されているのが実情である。小職は、BIOの適正使用は遵守されておらず、MTX10mg未満でコントロールできない場合に、安易にBIOに移行する傾向が顕著と思料する。そもそも7種類もBIOが跋扈して、すべて右肩上がりに売り上げが伸びていること自体不可解である。製薬メーカーの傀儡となっているバイオスターの先生方の自省をお願いしたい。
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