線維筋痛症(FM)の6項目の中核症状に対する薬物療法および非薬物療法の有効性プロファイルの特性を明らかにし、比較することだった。適切にデザインされた臨床試験において複数のFM症状カテゴリーに対する顕著な改善が示された薬剤はほとんどなかったのに対し、検出力が劣る試験デザインにおいて非薬物療法は多面的な効果が証明された。
薬物療法または非薬物療法をプラセボまたはシャム治療と比較したランダム化比較試験の解析を行った。
FMの6つの症状カテゴリー、すなわち、疼痛、睡眠障害、疲労、情動性症状(抑うつもしくは不安)、機能障害および認知機能障害のうち2項目以上の評価が含まれた文献を対象に解析を行った。薬物療法を検討した研究(n=21)は限られた種類の症状(ほとんどが疼痛)の治療に関するものが大部分だった。研究の質は高かったが、複数のFM中核症状領域の管理に関する有効性を同時に立証するようにプロスペクティブにデザインされたものではなかった。アミトリプチリンのみが3項目ものFM中核症状に対する統計学的に有意な効果を示したが、副作用が多く早期にタキフィラキシーが生じた。非薬物療法に関する研究(n=64)は質が低いものが多かったが、多面的な治療ターゲットに関するものが多かった。プール療法は5項目、反復経頭蓋磁気刺激は4項目、温泉療法は3項目、運動療法、認知行動療法およびマッサージはそれぞれ2項目の症状領域に統計学的に有意な効果を示した。薬物療法と非薬物療法の違いは、作用機序や忍容性プロファイルおよび試験デザインの違いに関連している可能性があることが判明した。
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