新規抗リウマチ剤「ゼルヤンツ」製造販売承認取得
2013.03.29更新
ゼルヤンツ錠(一般名:トファシチニブクエン酸塩)は、関節リウマチ(RA)領域における画期的薬剤です。世界初のヤヌスキナーゼ(Janus Kinase:JAK)阻害剤で、細胞内シグナル伝達を阻害する、新しい作用機序の薬剤です。従来の生物学的製剤は、分泌された炎症性サイトカインであるTNFαやIL-6を末梢で中和するという究極の対症療法であったもに対して、ゼルヤンツは炎症性サイトカインを出さないようにする根本的治療薬になりうる可能性がある点は期待できます。また、注射薬ではなく、経口剤(飲み薬)であることから、患者さんのライフスタイルに合わせた治療薬になりえます。但し、まだ未知の部分も多いので、全例使用調査成績調査の対象になりますので、専門医しか処方できない可能性があります。このように、RAに対する治療薬の選択肢が増えることにより、患者さんに多くの恩恵を与えることができる可能性があることは喜ばしいことです。
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